引用元:livedoor news
引用元:朝日新聞DIGITAL
11月7日に巨人からの回答がありました。
回答は「長胸神経の麻痺は、当球団のトレーナーが行った鍼治療が原因となった可能性が考えられる」
「ただし、鍼治療以外にも、強い力がかかる他の外的要因によって長胸神経の麻痺が生じた可能性もある」
質問状は医師やトレーナー宛でしたが、医師やトレーナーからの回答はありませんでした。
鍼灸師の意見としては一般的な鍼治療では長胸神経麻痺が発生する可能性は極めて低いかと思います。
根拠としては解剖学的視点や鍼の太さが0.2ミリ程度なので、長胸神経を直接損傷させる事は困難で、発達した筋肉による圧迫や投球動作が原因と考える方が妥当かと思います。
また国内外の文献や鍼灸師や整形外科医へのアンケートでも、鍼治療による長胸神経麻痺の因果関係が証明された例はありません。
鍼治療を原因として除外しないのであれば、今後の安全対策として医師の詳細な所見や、トレーナーによる治療の詳細を公表して頂ければと思います。
質問状の回答文から要約
医師への質問(巨人が回答)
Q1 正確な診断名とその理由(所見)
A 長胸神経の不全麻痺であり、それに伴う前鋸筋の機能低下。
Q2 はり治療を原因とした理由(因果関係)、他の原因を除外した理由、はり治療の前から麻痺を疑う所見がなかったか。
A 発症時期や当該選手の問診等から、長胸神経の麻痺は、当球団のトレーナーが行った鍼治療が原因となった可能性が考えられる。
ただし、鍼治療以外にも、強い力がかかる他の外的要因によって長胸神経の麻痺が生じた可能性もある。
診察した複数の医師はいずれも、経歴や専門分野における実績等に秀でており、当該選手に関する診断は信頼に値するものと考えている。
Q3 患者の転帰について
A 当該選手の長胸神経麻痺はすでに回復しております。
Q5 本件に関する意見
A 当該選手を施術したトレーナーは、現在も当球団のトレーナーとして勤務。当球団は鍼治療が有効であることを十分認識しており、現在も多くの選手やスタッフに対して鍼治療が行われています。
トレーナーへの質問
Q1 はり治療の詳細(主訴と治療の目的、使用鍼のサイズ、刺鍼部位・方向・深度等)
回答なし。
Q2 刺鍼時あるいは刺鍼後に神経を傷害したことを示唆する現象(強い鍼響、痛み、シビレ、筋の単収縮、等)
回答なし。
Q3 上記の質問を踏まえて、はり治療が事故の原因か、そうであればどのような行為が原因か、防止策は
回答なし。
Q4.意見感想
回答なし。